何ができる？何をしたい？20代の転職活動は「キャリアの棚卸し」からスタート。

転職活動の第一歩！応募前に必ずやっておきたい「キャリアの棚卸し」とは？

キャリアの棚卸しとは、仕事に関する自身の経験を掘り下げ、そこで得た実績・スキル・知識など、仕事を通して身に付けたもの・学んだことを洗い出す作業をいう。在庫の数量を調べ確認する「棚卸し」という言葉が使われていることからも分かる通り、キャリアを整理し把握するために行うものであり、転職活動の準備として非常に重要なステップである。
今回はこのキャリアの棚卸しについて、効果や実際の手順、その後の活用方法などを解説する。

棚卸しはなぜ必要？キャリアを整理し把握する効果と重要性。

キャリアについて深く考えず、自己分析もそこそこにふわっと転職活動を始めた結果、だらだらと長引いた末に転職ミスマッチを起こしてしまう、といったケースは少なくない。
そのような事態を防ぐには、転職の軸（方向性や基準）を定めておくことが重要であり、そのために状況を明確化する役割を担うのが「キャリアの棚卸し」である。これまで来た道や今立っている場所など、自身の状況が明確になっていないことには、これからどこに向かいたいのか、どう進んでいくべきなのかは見えてこない。
キャリアの棚卸しによって「これまで」をはっきりと可視化・言語化して整理し把握することで、そのうえでどこを伸ばしたいか、というように「これから」を具体的に考えることができ、それが転職の軸となる。転職の軸がしっかりと定まっていれば、応募書類の作成や面接、また最適な転職先の選定など、転職活動におけるあらゆる場面で具体性や一貫性を持って取り組むことができる。
転職活動をブレなくスムーズに進め、キャリアアップ転職を成功させるために、下準備として必ず実践してほしい。

効果的なキャリアの棚卸しのやり方、ポイントと活用方法。

では実際に、キャリアの棚卸しについて手順と具体例、活用方法を解説していく。

【1】やってきたことを書き出して整理する

・職務経歴（経験したポジション、業種や部署）
・担当業務（携わった業務の具体的な内容、取り組んだ活動）

ポイント

メインの業務だけでなく携わった作業など様々な角度から掘り下げることが大事。また、何をしていたかだけでなく、どんな立ち位置で携わっていたかという点も書き出す。

例）

【2】実務を通して得たものを書き出して整理する

・成果や実績（達成した数値、実施した施策、評価されたこと）
・知識やスキル（習得した技術、取得した資格）
・ソフト面の強み（ヒューマンスキル、仕事に対する姿勢、自己研鑽）

ポイント

数値や表彰歴など具体的な実績を挙げるのが最も効果的。また、そのためにどのような努力を行ったかまで掘り下げる。関連するエピソードや自身が感じたことも一緒にまとめておくことで、自己分析だけでなく書類作成や面接対策の助けにもなる。

例）

【活用方法】
可視化した成果やスキル、ソフト面の強みや関連するエビソードの中から、自身のアピールポイント（強み）を探す。一つに絞らず、できる限り多くの強みを見つけておく。よく出てくるワードや一貫した姿勢など、共通点や特性に着目すれば、自分でも気づいていなかった強みや長所を客観的な視点で発見できる。
 例）自ら学ぶ姿勢・顧客との信頼関係構築力（リピーター獲得）

最後に、「伸ばしたいスキル」や「活かしたい強み」などを抽出し、転職の軸を定める。方向性が決まったら、実際にそれを実現することができる職種を探していく。
なお、職種に落とし込む際には、当サイトの人気コンテンツ「職種図鑑」の活用をおすすめする。

例）職種×該当スキル

以上を参考にキャリアの棚卸しを実践して自己理解を深め、キャリアアップを叶える転職活動にぜひ役立ててほしい。